
給湯器の下、ちょっと物置いてるけど…まあ大丈夫だよね?

それ、消防法違反で火災の直接原因になります。最悪、家が全焼した事例もあります。
自宅の給湯器の下に、つい段ボールや植木鉢を置いてしまっていませんか?「屋外だから大丈夫だろう」と思いがちですが、実はこの何気ない行動が重大な火災事故につながる可能性があります。
この記事では、給湯器の下に物を置くことの危険性と、法律で定められた安全な距離について、信頼できる公的データをもとに分かりやすく解説します。
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給湯器の下に物を置くのは明確に危険です
結論から言えば、給湯器の下に物を置く行為は火災発生の直接的原因となる危険行為です。消防法に基づく各自治体の火災予防条例では、給湯器周囲に燃えやすいものを置くことを禁じており、違反すると火災リスクが急激に高まります。
製品評価技術基盤機構(NITE)という国の機関の調査によると、製品による建物火災の原因トップは「可燃物が接触して着火」によるものです。給湯器は使用時に高温の排気ガスを出すため、下に置いた段ボール、新聞紙、プラスチック容器、洗剤ボトル、ガソリン缶などが熱で温められ続け、発火する恐れがあります。
さらに注意すべきなのは、給湯器の下に物を置くと空気の取り入れ口が塞がれ、不完全燃焼により一酸化炭素(CO)という有毒ガスが発生することです。この一酸化炭素により、めまいや意識不明、最悪の場合は死亡事故に至るケースもあります。「屋外型だから換気は問題ない」という考えは誤りで、周囲に物があれば屋外でも危険です。
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どれくらい離すべき?法律で定められた安全な距離
給湯器の設置基準は消防法により厳格に定められています。一般的な屋外式給湯器の場合、給湯器本体の下方は燃えやすいものから150mm(約15センチ)以上離す必要があります。
ここで言う「離隔距離(りかくきょり)」とは、火災を防ぐために給湯器と燃えやすいものとの間に確保しなければならない最低限の距離のことです。この基準を満たさない状態での使用は、火災予防条例違反となる可能性があります。
給湯器の下だけでなく、排気口(熱い空気が出てくる部分)周辺についても厳しい基準があります。排気口の下方は150mm以上、前方(排気が吹き出す方向)は600mm(約60センチ)以上の距離を取る必要があります。
主要な安全距離を下表にまとめました。
| 部位 | 燃えやすいものとの安全距離 |
|---|---|
| 給湯器本体下方 | 150mm(約15cm)以上 |
| 給湯器本体上方 | 150mm(約15cm)以上 |
| 給湯器本体前方 | 150mm以上(点検作業を考えると600mm推奨) |
| 排気口下方 | 150mm(約15cm)以上 |
| 排気口前方 | 600mm(約60cm)以上 |
メーカーや機種によって基準が異なる場合があるため、必ず設置時の説明書を確認してください。
なぜ火災が起きる?排気の熱と「低温着火」の恐怖
給湯器の下に物を置くとなぜ火災になるのか、そのメカニズムを理解しておくことが重要です。
従来型の給湯器は、排気温度が約200℃に達します。近年普及しているエコジョーズ給湯器(省エネタイプ)でも約50℃~80℃の熱を持ちます。「木材が燃えるのは400℃以上だから大丈夫」と思うかもしれませんが、ここで注意すべきなのが「低温着火」という現象です。
低温着火とは、木材や紙などが100℃前後の比較的低い温度でも長時間熱に晒され続けると、表面が徐々に炭化(黒く焦げた状態)し、通常の発火温度よりもずっと低い100~280℃程度で突然発火する現象のことです。京都市消防局などの公的機関も、この低温着火による火災事故に注意喚起を行っています。
つまり、給湯器の下に段ボールや木製の台を置いておくと、毎日の給湯器使用による熱の蓄積で少しずつ炭化が進み、ある日突然発火する可能性があるのです。紙の発火点は約290~300℃ですが、低温着火のリスクを考えると、「直接炎が当たっていないから安全」という考えは非常に危険です。
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実際の事故事例|軽視できない被害の実態
NITEの報告によると、石油給湯機などの事故は平成17~21年度の5年間で663件発生し、そのうち死亡事故が10件、一室以上が焼損する火災が159件も発生しています。
具体的な事故事例としては、次のようなケースが報告されています。
- 給湯器本体上部に掛けていた衣類が落下し、過熱して出火し住宅が全焼
- 給湯器付近に放置された可燃物(段ボールや木材など)が発火し火災に発展
- 給湯器周囲の通気が妨げられ、不完全燃焼による一酸化炭素中毒事故
また、リンナイやノーリツといった主要メーカーの取扱説明書には、「機器や排気口の周囲には燃えやすいもの(紙・木材・洗濯物等)を置かない」との警告が明記されています。メーカーが設計標準使用期間として定める10年を超えて使用している給湯器は、経年劣化により事故リスクがさらに上昇します。
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今すぐ確認すべきチェックポイント
給湯器周辺の火災を防ぐため、以下の点を定期的に確認しましょう。
- 給湯器の下に物を置いていないか(段ボール、新聞紙、洗剤ボトル、プラスチック容器、植木鉢、ガソリン缶など)
- 植木や植栽が成長して給湯器に近づいていないか(枯れ葉が積もっていないかも要確認)
- 洗濯物を給湯器の前に干していないか
- 給気口・排気口を物で塞いでいないか
- 給湯器を10年以上使用していないか(経年劣化による事故リスク増大)
もし異臭、異音、いつもと違う燃え方を感じたら、すぐに使用を中止して専門業者に連絡してください。
まとめ|給湯器の下は常に空けておくことが鉄則
給湯器の下に物を置くことは、法律で禁じられているだけでなく、火災や一酸化炭素中毒といった命に関わる事故につながる危険行為です。給湯器本体の下方は最低でも150mm(約15センチ)以上、排気口周辺はさらに広い距離を確保する必要があります。
今すぐ自宅の給湯器周辺を確認し、段ボールや植木鉢、プラスチック容器などの燃えやすいものが置かれていないかチェックしてください。「ちょっとだけなら」「今まで大丈夫だったから」という油断が、取り返しのつかない事故を招きます。
「給湯器の下は常に空けておく」
この鉄則を守ることが、あなたとご家族の安全を守る第一歩です。
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