毎日の入浴やキッチンでの食器洗いに欠かせない給湯器。
その温度設定、実は毎日変更するより季節や用途に合わせて調整するのが正解です。適切な温度管理は光熱費の削減にもつながります。
今回は給湯器の温度設定の頻度や最適な温度について、水栓タイプ別・季節別・用途別にご紹介します。
給湯器の温度設定は毎日変更する必要はなく、むしろ逆効果
お風呂やキッチンで使用する給湯器の温度、あなたは毎日調整していますか?
結論から言うと、給湯器の温度設定は毎日変える必要はありません。むしろ頻繁に変更することで給湯器に負担をかけてしまいます。
適切な温度設定を知り、用途や季節に合わせて週単位や月単位で調整する方が効率的です。この適切な温度管理によって、年間のガス代やエネルギー消費を5〜10%削減できる可能性があります。
給湯器の温度設定は季節ごとに変えるのが最適解
給湯器の温度設定を毎日変えるのではなく、季節の変化に合わせて調整するのが最も効果的です。
頻繁な温度変更は給湯器への負担になるだけでなく、エネルギー効率も低下させます。一般的には季節の変わり目に見直す程度で十分であり、これだけでも省エネ効果が期待できます。
また、家族構成や生活パターンが変わった時にも見直すとよいでしょう。
水栓タイプ別の最適な給湯器温度設定とは
給湯器の適切な温度設定は、家庭の水栓タイプによって大きく異なります。
単水栓の場合は、設定温度がそのまま出湯温度になるため、40℃程度が理想的です。一方、サーモスタット混合水栓では50〜60℃、2ハンドル混合栓やシングルレバー混合栓では60℃程度の設定が推奨されています。
混合水栓では水と混ぜて使用するため高めの設定が必要です。特にサーモスタット混合水栓は、給湯器と水栓の温度差が10℃前後になるよう設定すると、機器への負荷が軽減されます。
季節別の給湯器温度設定で快適さと省エネを両立
給湯器の温度設定は季節によって変えるべきです。季節に応じた温度調整で、快適さと省エネを同時に実現できます。
- 春:40℃(中間的な気温に適した設定)
- 夏:35〜38℃(入水温度自体が高いため低めに設定)
- 秋:40〜42℃(徐々に冷え込む気温に対応)
- 冬:42〜45℃(寒冷地では45〜48℃)
夏場は冬よりも1〜2℃低く設定するだけでも省エネ効果があります。これは入水温度(給湯器に入ってくる水の温度)が季節によって変わるためです。
給湯器の温度設定は用途によって最適値が変わる
給湯器の温度設定は用途によっても異なる最適値があります。
- 入浴・シャワー:40〜45℃
- キッチン(食器洗い):50〜55℃(または洗剤効果を高める30℃台)
- 洗面:37〜40℃
理想的には用途ごとに温度を変更すべきですが、現実的ではありません。そのため、最も使用頻度の高い用途に合わせた設定にし、必要に応じて水で調整するのが実用的です。特に小さな子供や高齢者がいる家庭では、火傷防止のために温度管理に注意が必要です。
給湯器の温度設定変更で実現できる具体的な省エネ効果
給湯器の温度設定を適切に調整することで、確実な省エネ効果が得られます。設定温度が高いほどエネルギー消費量が増え、光熱費も高くなります。
具体例として、単水栓の場合、設定温度を40℃から38℃に下げて1日2回手洗いをすると、年間約1,430円の節約になります。また、夏場に適切な温度設定にすることで、5〜8%のエネルギー削減効果があります。
温度設定の最適化は、手間をかけずにできる効果的な省エネ対策です。少しの意識変革で年間の光熱費削減につながります。
まとめ:給湯器の温度設定は毎日ではなく季節・用途に合わせて調整しよう
給湯器の温度設定は毎日変える必要はなく、季節や用途に合わせて調整するのが最適です。水栓タイプによって推奨温度が異なり、季節に応じた調整で快適さと省エネを両立できます。
夏は35〜38℃、冬は42〜45℃を目安に設定し、水栓タイプに合わせた適切な温度管理を心がけることで、年間5〜10%のエネルギー消費削減が可能です。給湯器の温度設定の見直しは、簡単にできるのに効果の高い家計の節約術なのです。

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