台風が過ぎ去った後、突然お湯が出なくなってしまった経験はありませんか?台風による強風や大雨は、屋外に設置されている給湯器にさまざまな影響を与えることがあります。
しかし、多くの場合は実際に「壊れた」わけではなく、安全のための機能が働いているだけかもしれません。
この記事では、台風後の給湯器トラブルの原因と対処法、そして修理が必要かどうかの判断基準を解説します。
【緊急】台風後に給湯器が突然動かなくなる5つの原因
台風が過ぎ去った後に給湯器が動かなくなる原因は主に以下の5つです。
- 雨水の侵入
台風の横殴りの雨は、通常の雨よりも給湯器の給排気口から内部に侵入しやすくなります。これにより電子コントロール基盤や電磁弁が濡れて一時的に機能しなくなることがあります。 - 高湿度による点火不良
給湯器内部の湿度が上昇すると、点火装置が正常に作動せず、ガスに着火できなくなります。これは特に台風通過後によく見られる現象です。 - 安全装置の作動
雨水の侵入により漏電の危険性が高まると、感電防止のための安全装置が自動的に作動して給湯器の運転を停止します。これは故障ではなく、むしろ安全を守るための正常な機能です。 - 電気系統のトラブル
台風時の停電や電圧変動、雷サージなどが給湯器の電気系統に影響を与え、電子回路のショートや回路基板の焼損を引き起こすことがあります。 - 物理的な損傷
強風や暴風雨により給湯器本体や配管カバー、据置台が破損することもあります。
解読!給湯器のエラーコード別トラブル対処法
給湯器のリモコンに表示されるエラーコードは、トラブルの内容を特定するための重要な手がかりです。各メーカー共通のエラーコードとその意味を知っておくと安心です。
エラーコード | 意味 | 考えられる原因 |
---|---|---|
「111」 | 給湯側の点火不良 | 内部の湿気、ガス供給不足 |
「E-06」「06」 | 点火不良 | 内部の湿気、点火装置の不具合 |
「112」 | 追い焚き側の点火不良 | 浴槽の水位不足、内部の湿気 |
「121」 | 感電防止機能の低下 | 電気系統への水の侵入 |
「E6」 | 水量オーバーや停電発生 | 給水圧の異常、電源の問題 |
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その他の台風後によく見られる症状
- お湯が出ない(水しか出ない)
- 給湯器が点火しない
- リモコンの電源が入らない
- ブレーカーが頻繁に落ちる
- 給湯温度が不安定で揺らぐ
これらの症状が見られたら、次のステップで対処しましょう。
自分でできる!台風後の給湯器復旧3ステップマニュアル
台風後に給湯器が動かなくなった場合でも、以下の3ステップを順番に試すことで自分で復旧できる可能性が高いです:
ステップ1:内部の自然乾燥を待つ
台風通過後、まずは給湯器内部が自然に乾燥するのを最低でも24時間待ちましょう。この間は電源プラグに触れないことが安全です。
ポイント
給湯器内部の湿気は点火不良の主な原因です。自然乾燥を待つだけで復旧するケースが多いです。
ステップ2:基本的な確認とリセット操作
乾燥後、以下を確認します。
- ガス元栓と給水元栓が十分に開いているか
- ガスメーターのランプが正常か(赤ランプが点滅している場合は復帰ボタンを押す)
- リモコンの電源をOFF→ONにしてリセット
ステップ3:電源プラグの抜き差し
リセットしても改善しない場合
- すべてのガス機器の使用を停止する
- 乾いた手で給湯器の電源プラグを抜く
- 数分待つ
- 再度電源プラグを差し込む
重要濡れた手での操作は絶対に避け、雨が降っている際の電源プラグ操作も控えましょう。
要注意!修理が必要な給湯器トラブルの見分け方4選
自己対処で改善しない場合は、専門家による修理が必要です。以下の4つのサインに注意しましょう。
1. 復旧操作が効かない
3ステップの対処法をすべて試しても改善しない場合は、内部の電子回路に深刻なダメージが発生している可能性があります。無理に使用せず、すぐに専門家に相談しましょう。
2. 明らかな浸水・冠水の跡
給湯器本体や周辺に明らかな浸水の跡がある場合は、内部の電子基板が損傷している可能性が高いです。このような場合は、電源を入れずに修理を依頼してください。
3. 慢性的な症状
雨が降るたびに不具合が出る慢性的な症状は、給湯器の経年劣化のサインかもしれません。特に10年以上経過している給湯器は、交換時期を検討する必要があります。
4. 物理的な損傷
強風による配管カバーの破損や本体の変形など、目に見える物理的な損傷がある場合は、安全のため専門家による点検が必要です。
重要自己判断での内部修理は絶対に避け、各メーカーのアフターサービス窓口や専門技術者に相談しましょう。修理依頼は各メーカーのコンタクトセンターやインターネットから可能です。
台風シーズン前に必須!給湯器トラブルを未然に防ぐ対策法
台風シーズン到来前に実施しておくべき対策を知っておけば、給湯器トラブルを大幅に減らすことができます。以下の対策を実施しましょう。
【事前準備】台風接近前にやるべきこと
- 給湯器の運転停止: 台風の直撃が予想される場合は、事前に給湯器の運転を停止しましょう
- 電源プラグを抜く: 可能であれば電源プラグを抜いておくことで、雷サージによる電気系統の損傷を防止できます
- 配管カバーの点検: 据置台やカバーのネジのゆるみがないか確認し、必要に応じて増し締めを行います
【設置環境の見直し】浸水リスクを減らす工夫
- 設置タイプの変更: 浸水リスクが高い地域では、据置型から壁掛け型への変更を検討しましょう
- 屋根や庇の設置: 給湯器の上部に簡易的な庇を設置することで、通常の雨からの保護効果が高まります
- 排水環境の改善: 給湯器周辺の排水がスムーズに行われるよう、定期的に清掃しましょう
【使用方法の注意点】台風時の適切な対応
- 使用を控える: 台風や大雨の最中は、給湯器の使用を控えることが最も安全です
- 無理な再起動禁止: 安全装置が作動している間は、無理に解除せず使用を控えることが重要です
- 定期点検の実施: 台風シーズン前に専門家による点検を受けることで、潜在的な問題を事前に発見できます
効果的な対策!
これらの予防策を実施することで、台風後の給湯器トラブルを大幅に減らすことができます。特に電源プラグを抜くという簡単な対策だけでも、多くのトラブルを防ぐことができます。
知らないと損!台風による給湯器被害の保険適用条件
台風によって給湯器が壊れた場合、条件を満たせば火災保険が適用される可能性があります。
特に浸水被害の場合は、火災保険等の災害特約で補償されることがあります。お持ちの保険証券を確認し、必要に応じて保険会社に相談してみましょう。
安全第一!台風時の給湯器取り扱い注意点
台風時の給湯器の取り扱いには、特に注意が必要です。
- 雨が降っている際の電源プラグ操作は感電の危険があります
- 濡れた手での電源プラグ操作は絶対に避けてください
- 機器内部は自分で触らないでください
- 台風直撃中は無理に給湯器を使わないでください
- 大雨・台風の最中に屋外の給湯器を確認することは危険です
- 安全装置が作動している間は、その機能を解除せずに使用を控えましょう
まとめ:台風後の給湯器トラブルは焦らず適切に対処
台風後の給湯器トラブルは、多くの場合、内部への雨水侵入や湿度上昇による一時的な不具合であり、自然乾燥を待ってリセット操作をすることで復旧することがあります。しかし、対処法を試しても改善しない場合や物理的な損傷がある場合は、専門家による点検・修理が必要です。
台風シーズンに備えて、事前対策を行い、台風通過中は安全面を最優先に行動しましょう。適切な対応と予防策で、台風後の給湯器トラブルによる不便を最小限に抑えることができます。

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