給湯器のリモコン電源を切ったはずなのに、なぜかランプが光っている状態を見たことがありませんか?
一見すると故障と思いがちですが、実はこれには重要な理由があります。
この記事では給湯器の電源システムの仕組みから、安全機能の働きまで、ランプが消えない理由を徹底解説します。
給湯器の「電源OFF」には2種類ある?その違いとは
給湯器には「リモコンの電源OFF」と「本体の電源プラグを抜く」という2種類の電源オフ状態があります。
多くの方が誤解しているのは、リモコンで電源をOFFにしても、給湯器本体のコンセントが接続されている限り、約5.16Wの待機電力を消費し続けているという点です。
この待機電力が内部制御システムや安全機能を維持し、ランプを点灯させています。
凍結防止ランプが点灯|これは故障ではなく安全機能の証
給湯器の電源を切ってもランプが光る最も一般的な理由は「凍結防止機能」です。
- 冬場の給湯器内部の水凍結を防止するための監視システム
- 凍結による配管破裂などの深刻なトラブルを事前に防ぐ機能
- 正常に動作していることを示す「凍結防止モニター」や「監視ランプ」
このランプは故障ではなく、むしろ給湯器が適切に保護機能を働かせている証拠なのです。冬場は特にこの機能が重要で、電源プラグを抜かないことがメーカーから推奨されています。
緊急時の警告サイン|燃焼ランプが点滅している場合の対処法
燃焼ランプが点滅している場合は、単なる待機状態とは異なり、次のような問題が考えられます。
- 燃焼関連部品の故障:内部機器の不具合により点滅
- 着火不良:「120」「121」「122」などのエラーコードも表示
- 不完全燃焼の検知:一酸化炭素中毒のリスクあり
- ガス供給の問題:ガスの元栓が完全に開いていない可能性
- フィルターの詰まり:給湯器フィルターの目詰まりによる燃焼不良
緊急対応
燃焼ランプ点滅時は即座に換気し、一度電源を切ってから再起動を試みてください。改善しない場合は専門業者に連絡が必要です。不完全燃焼による一酸化炭素中毒は命に関わる危険があります。
リモコン表示と給湯器本体|意外と知らない連動の仕組み
給湯器のリモコンには多くの方が見落としがちな機能があります。
- 節電モード:一定時間未使用で表示が消えるが、監視ランプは点灯したまま
- ロック機能:誤操作防止のため操作できない状態になっていることも
- 時計設定:設定されていないと操作できない機種も存在
リモコンの液晶表示が消えていても、給湯器本体は正常に監視機能を継続しており、そのためのランプが点灯していることがあります。これは故障ではなく、むしろ設計通りの動作です。
知って得する電気代節約術|給湯器の電源管理で年間378円の節約も
給湯器の電源管理は季節によって使い分けるのがポイントです。
- 冬季:凍結防止のため電源プラグは抜かず、リモコン電源OFFで待機
- 夏季:長期不在時はリモコン電源OFFでお湯の無駄使いを防止
- 年間節約額:約378円(リモコン電源OFFによる待機電力の差)
ただし、頻繁なオンオフは給湯器に負担をかけるため、1日に何度も電源を入れ直すことは避けましょう。一世帯の待機電力の約27%が給湯機器によるものという調査結果もあり、適切な管理が省エネにつながります。
即座に専門家に連絡すべき給湯器の危険信号5つ
以下の症状が現れたら、早急に専門業者への連絡を検討してください。
- リモコンパネルの点滅:ガス漏れを検知している可能性
- 異常な燃焼ランプの点滅:不完全燃焼の兆候
- エラーコード表示:具体的な故障内容を示す重要なサイン
- 燃焼時の異音:内部部品の劣化や故障の可能性
- 20年以上経過した給湯器:安全装置が現代の基準より劣っている可能性
特に古い給湯器や種火タイプは、安全面で注意が必要です。これらの症状は単なる不便さだけでなく、ガス漏れや一酸化炭素中毒などの重大な事故につながる可能性があります。
まとめ:給湯器のランプは安全を守る見張り番|正しく理解して安心使用
給湯器の電源を切ってもランプが光っているのは、主に凍結防止機能や安全監視システムが正常に機能している証拠です。リモコンの電源OFFと本体の電源プラグを抜くことの違いを理解し、季節や使用状況に応じた適切な電源管理を行うことで、安全性を確保しながら省エネにもつなげられます。
燃焼ランプの点滅やエラーコード表示などの異常サインには速やかに対応し、不安な症状がある場合は自己判断せず専門業者に相談することが最も安全な選択です。給湯器のランプは私たちの安全を見守る「見張り番」として、大切な役割を果たしているのです。

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