冬になると給湯器の調子が悪くなる|寒いと壊れやすいってこと?

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また冬になったら給湯器の調子が悪くなった…気のせい?

お湯の救急車
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気のせいじゃありません。統計データでも冬は故障相談が年間最多です。

「冬になると給湯器の調子が悪くなる気がする」と感じたことはありませんか?実は、これは気のせいではありません。統計データを見ると、冬季は給湯器の故障相談が年間で最も多い時期であることが明らかになっています。

マンション管理会社の統計によれば、給湯器の故障相談は1月、12月、11月の順に多く、冬が圧倒的なピークです。では、なぜ寒い季節になると給湯器が壊れやすくなるのでしょうか。

この記事では、冬季に給湯器トラブルが増加する科学的な理由と、今日からできる具体的な対策について解説します。

この記事の監修者
私がお答えます!
太田 雄冴
お湯の救急車 代表
  • 作業歴8年
  • 対応実績年間3,000件以上
  • 保有資格:第二種電気工事士/ガス消費機器設置工事監督者/ガス可とう管接続工事監督者/ガス機器設置スペシャリスト
  • 即日対応保証 30分以内返信/3時間以内現地到着

豊富な経験をもとに、お客様のご要望に寄り添い、最適なプランをご提案します。価格面でも、お客様のニーズに合わせた柔軟なご相談が可能です。確かな実績ときめ細やかな対応で、お客様に安心と満足をお届けできるよう心がけております。

本当に冬は給湯器が壊れやすいのか?統計データで確認

「冬になると給湯器の調子が悪くなる」というのは、データで証明されている事実です。実際に給湯器を交換した人へのアンケート調査では、交換時期で最も多かったのは10月で、その後12月から3月にかけて交換する人が続きます。

さらに、管理会社のコールセンター統計では、気温が下がり始める10月から2月の相談件数が年間で最も多くなる傾向が確認されています。つまり、冬に給湯器が壊れやすいというのは、多くの人が経験している現実なのです。

冬になると給湯器が壊れやすい4つの科学的理由

理由①:水温の低下が給湯器を酷使する

冬に給湯器が壊れやすい最大の理由は、水温の低下による機械への負担増大です。熱交換器とは、水を温めてお湯に変える給湯器の心臓部のような部品のことです。

夏季の水道水の温度は約25℃ですが、冬季は10℃を下回り、約15℃もの差があります。この違いが給湯器に大きな影響を与えます。

季節水温42℃まで上げる温度差給湯器の負担
夏季約25℃約17℃低い
冬季約10℃以下約32℃以上非常に高い

同じ42℃のお湯を作る場合、夏は17℃だけ水温を上げれば良いのに対し、冬は30℃以上も水温を上げる必要があります。このため、冬場は給湯器がフル稼働を強いられ、内部の部品に大きな負荷がかかり、劣化が加速するのです。

理由②:冬は給湯器の使用回数が大幅に増える

寒くなると、お風呂の設定温度を高めにしたり、シャワーの使用時間が長くなったり、洗面所や台所での手洗いにお湯を使う機会が増えます。冬場の給湯器稼働時間は夏場の1.5~2倍になることもあります。

つまり、冬になると給湯器は「より高温に」「より長時間」働き続けなければならないため、故障しやすくなるのです。

理由③:凍結が配管を破壊する

外気温がマイナス4℃以下になると、給湯器の配管や内部の水が凍りやすくなります。最高気温が0℃未満の日が続く場合も要注意です。

水は凍ると体積が約9%増加する「凍結膨張(とうけつぼうちょう)」という現象が起こります。凍結膨張とは、水が氷になる時に膨らむ性質のことです。この膨張によって配管が内側から押し広げられ、微細な亀裂が生じます。それが徐々に大きくなって、水漏れや配管破裂を引き起こすのです。

また、温度を測るセンサーや水の流れを調整するバルブが凍ると、給湯器全体が正常に動かなくなり、完全に停止することもあります。

理由④:古くなった部品が寒さで限界を迎える

ゴムパッキン(配管のつなぎ目から水が漏れないようにするゴム製の部品)やホースなどは、寒さによって硬くなり、劣化が進みます。

日本ガス石油機器工業会が定める給湯器の設計標準使用期間は10年です。特に使用開始から8~10年が経過した給湯器では、内部の老朽化が進んでいます。そのため、冬場の過酷な条件に耐えきれず故障する可能性が高くなるのです。

凍結を防ぐために今すぐできる対策

給湯器の凍結を防ぐには、以下の対策が効果的です。

基本的な凍結防止対策

  • 給湯栓から少量の水を流し続ける
    1分間に約400ml(鉛筆の太さ程度、約4mm)の水を流し続けることで配管の凍結を防止できます。
  • 電源プラグは絶対に抜かない
    給湯器には凍結防止ヒーターという機能があり、気温が0~5℃になると自動的に配管を温めて凍結を防ぎます。ただし、電源プラグが抜けていると作動しません。
  • 浴槽に水を残しておく
    循環金具(浴槽の側面にある穴)より5cm以上水を残すと、自動で水を循環させて凍結を防ぐ機能が働きます

もし凍結してしまったら…

東京ガスの公式ページでは、凍結した場合は自然解凍を待つのが最も安全としています。気温が0℃以上になると自然に溶け始めるため、日中の気温が高い時間帯まで待ちましょう。

急ぐ場合は、給水元栓(水道管と給湯器をつなぐ部分)にタオルを巻いて、人肌程度(30~40℃)のぬるま湯をかける方法もあります。ただし、熱湯は絶対に禁止です。急激な温度変化で配管が破裂する恐れがあります。

冬が来る前に確認!給湯器交換のベストタイミング

リンナイやノーリツなどの主要メーカーは、使用開始から10年前後を給湯器交換の目安としています。実際に使い始めてから8年を過ぎる頃から不具合が出始めるケースが多く、10年を境に経年劣化が急速に進みます。

冬は故障が多く、交換工事が混み合います。実際に、2021年12月には給湯器不足が深刻化し、出荷数は通常時の6割程度まで減少しました(出典:https://home.tokyo-gas.co.jp/column/boiler/0009/)。故障してから3週間もシャワーなしで銭湯通いを強いられたケースも報告されています。

そのため、秋の時期に給湯器の状態を確認し、必要であれば冬が来る前に交換するのが理想的です。以下のような症状が出ている場合は、早めに専門業者に点検を依頼することをおすすめします。

給湯器交換を検討すべき症状

  • 「ピー」「キーン」「ボンッ」といった異音がする
  • 設定温度よりもぬるかったり、温度が安定しない
  • 追い焚きができない
  • エラー表示が頻繁に出る
  • ガス臭い・異臭がする(この場合はすぐに使用を停止してください)

まとめ:冬に給湯器が壊れやすいのは科学的事実

冬になると給湯器の調子が悪くなるのは事実であり、水温低下による負荷増大、使用頻度の増加、凍結リスク、経年劣化という4つの要因が重なることで故障しやすくなります。

特に使用開始から8~10年が経過した給湯器は、冬の過酷な環境に耐えられず壊れる可能性が高いため、秋のうちに点検や交換を検討することが重要です。電源プラグを抜かない、少量の水を流し続けるなどの凍結防止対策を徹底し、快適な冬を過ごしましょう。

冬本番を迎える前に、ご自宅の給湯器の状態を一度確認してみてはいかがでしょうか。

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