
うちの給湯器、真南向きでガンガン日が当たってるんだけど…大丈夫かな?

残念ながら、直射日光で寿命が2〜5年縮む可能性があります。でも今から対策すれば間に合いますよ。
自宅の給湯器が南向きのベランダや日当たりの良い外壁に設置されている場合、「このままで大丈夫なのか」と不安に感じる方も多いでしょう。
実は、給湯器は直射日光にさらされることで通常よりも早く劣化することが、複数の研究や業界団体のデータから明らかになっています。配管の劣化、外装のひび割れ、内部部品の損傷など、日当たりが良すぎることで発生する問題は決して軽視できません。
本記事では、直射日光が給湯器に与える具体的な影響と、今すぐできる対策について解説します。
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直射日光で給湯器の寿命は何年縮むのか?
給湯器の一般的な寿命は10~15年とされていますが、設置環境によってこの年数は大きく変わります。リフォームナビの調査によると、雨風や直射日光にさらされる場所では基盤なども傷みやすくなり、寿命が8~10年程度に短縮されることが報告されています。つまり、日当たりが良すぎる場所では最大で5年近く早く交換時期を迎える計算です。
実際の給湯器寿命に関する統計データを見ると、設置から10〜15年で交換する世帯が約29%と最も多い一方で、5〜10年で交換せざるを得なかった世帯も約32%に上ります。この早期交換の背景には、設置環境の悪さが大きく影響していると考えられます。
また、飯田紀工業の公式サイトでは、高温や直射日光により給湯器の部品が劣化しやすくなることが指摘されており、メーカー側も日よけの設置を推奨しています。
紫外線が給湯器を劣化させるメカニズムとは?
では、なぜ直射日光が給湯器を傷めるのでしょうか。その主な原因は紫外線による化学的な劣化反応にあります。
積水化学工業の技術資料によれば、紫外線曝露により配管の分子鎖が切断され、異常構造の発生(酸化劣化反応)が進行します。屋外に設置された配管は約5年程度で変色するとともに、管表面が固く脆くなることが確認されています。この劣化が進むと、最終的には配管の破損や漏水につながる危険性があります。
さらに、給湯器の外装に使用されるABS樹脂などのプラスチック部品も紫外線の影響を受けやすく、黄ばみ、白化、ひび割れといった劣化症状が現れます(https://write.co.jp/blog/abs-deterioration/)。
三和パッキング工業のFAQでは、被覆材が紫外線を浴びることで変色・割れ・硬化・変形といった症状を起こし、被覆材が破けると樹脂管そのものが紫外線を浴び、樹脂劣化を引き起こして漏水の原因につながると警告しています。
劣化する部位 | 劣化の症状 | 劣化が進む期間 | 最終的なリスク |
---|---|---|---|
配管(樹脂管) | 変色、硬化、脆化 | 約5年 | 破損・漏水 |
外装(ABS樹脂) | 黄ばみ、白化、ひび割れ | 使用環境により変動 | 見た目の劣化・保護機能低下 |
保温材・被覆材 | 変色、割れ、変形 | 経年により進行 | 断熱性低下・配管の直接劣化 |
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業界が推奨する給湯器の設置場所はどこ?
では、給湯器はどこに設置するのが最適なのでしょうか。株式会社トベイの情報ページでは、業界標準として以下の条件が挙げられています。
- 風雨が当たりにくい場所
- 直射日光を避ける場所
- 寒暖の差が少ない場所
これらの条件を満たす場所としては、建物の北側や裏手、軒下など日差しや台風を避けやすい位置が理想的です。しかし、すでに日当たりの良い場所に設置されている場合でも、諦める必要はありません。後述する対策を講じることで劣化を大幅に遅らせることが可能です。
今すぐできる!直射日光から給湯器を守る対策
すでに日当たりが良すぎる場所に給湯器が設置されている場合、以下の対策が有効です。
日よけの設置が最も効果的な対策です。サンシェードやすだれを使って直射日光を遮ることで、給湯器本体や配管への紫外線ダメージを大幅に軽減できます。ホームセンターなどで購入できる簡易的な日よけでも十分な効果が期待できます。設置の際は、給湯器の排気口を塞がないよう注意が必要です。
また、配管カバーの活用も重要です。三和パッキング工業株式会社のKISS紫外線対策シリーズのような、20年相当の耐候性を持つ配管被覆材を使用することで、配管の劣化を大幅に遅らせることができます。配管カバーは紫外線や風雨から配管を保護するだけでなく、凍結防止にも効果的です。
さらに、定期的なメンテナンスも欠かせません。日本ビル・メンテナンス協会の資料では、外装のサビや変色、穴あきなどの破損を確認し、排気口のほこりやゴミを除去することの重要性が説明されています。特に直射日光が当たる環境では、通常よりも頻繁なチェックが推奨されます。
なお、製造から10年程度経過した給湯器は法定点検の対象となります。長期使用製品安全点検制度に基づき、専門業者による点検を受けることで、劣化の進行度を正確に把握できます。
まとめ:日当たりの良い場所でも正しい対策で寿命は延ばせる
給湯器が日当たり良すぎる場所にあると、直射日光による紫外線の影響で寿命が2~5年短縮される可能性があります。特に配管や外装部品は紫外線により約5年で劣化症状が現れ始め、放置すると漏水などの深刻なトラブルにつながります。
すでに日当たりの良い場所に設置されている場合でも、日よけの設置や配管カバーの活用、定期的なメンテナンスにより劣化を大幅に遅らせることは十分可能です。給湯器は一般的に10~15年の寿命を持つ高価な設備ですので、適切な対策を講じることで本来の寿命まで使い続けられるよう、ぜひ今回紹介した方法を検討してみてください。特に設置から5年以上経過している場合は、早めの対策が効果的です。
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