お湯が出ない、温度が不安定になる──そんな給湯器トラブルの多くは詰まりが原因です。
放置すると機器故障につながりますが、正しい対処法さえ知っていれば、多くの場合は自分で即座に解消できます。
プロが現場で実際に行う確実な方法から、専門業者だけが知る本格的な解消技術まで、給湯器の詰まりを確実に解決する対処法を解説します。
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給湯器詰まりの正体とは?2大原因を把握せよ
給湯器の詰まりには明確な原因があります。
水垢(スケール)による詰まりが第一の原因です。配管内にカルシウム、マグネシウム、シリカなどが付着し、管内を狭めて最終的に閉塞します。水温が高いほど炭酸カルシウムの溶解度が下がるため、給湯器では特に発生しやすい現象です。
フィルター詰まりが第二の原因です。給湯器の水抜き栓フィルターに水道管からのサビや汚れが蓄積し、水の流れを阻害します。どの蛇口からもお湯が出にくい場合は、このフィルター詰まりが原因である可能性が極めて高いのです。
プロ直伝!給湯器詰まりを5分で即解消する方法
水抜き栓フィルターの掃除が最も効果的で即効性のある解消法です。プロが現場で必ず最初に行う基本手順です。
作業手順は以下の通りです。
- 給湯元栓を完全に閉め、全ての給湯栓を開ける
- 水抜き栓を左回りで取り外す
- フィルター部分を歯ブラシで水洗いし汚れを除去
- 元の位置に確実に取り付ける
作業時の重要ポイントとして、給湯器使用直後は高温のため必ず冷却を待ってください。パッキンの紛失にも注意が必要です。この方法により、フィルター詰まりによる給湯器の不調は即座に解消されます。
頑固な詰まりにはプロの化学洗浄技術を活用
フィルター掃除で解消しない詰まりには、専門業者による化学洗浄が必要です。
プロは詰まりの成分を分析し、最適な洗浄剤を選択します。カルシウム系には塩酸系洗浄剤、シリカ系にはフッ化水素酸系、有機物系にはH2O2を使用する技術です。循環ポンプで洗浄液を循環させ、完了後は中和処理と防錆剤添加まで行います。
この化学洗浄により、配管内部の頑固なスケールも完全に除去できるのです。
専門業者への依頼が必要な判断基準
以下の症状が現れた場合は、自己対処ではなくプロへの依頼が必要です。
給湯器の液晶画面にエラーコード表示がある場合、フィルター掃除後も改善しない場合は、専門的な診断が必要です。また、設備停止エラーが発生している場合は、水量減少による深刻な詰まりの可能性があります。
使用年数10~15年を超えた給湯器では、詰まり解消より交換検討が経済的です。一般社団法人日本ガス石油機器工業会も、異常発生時の専門業者による点検を推奨しています。
まとめ
給湯器の詰まりを即解消するには、水抜き栓フィルター掃除から始めましょう。この方法で大半の詰まりは5分で解決できます。頑固な詰まりにはプロ直伝の化学洗浄技術が効果的ですが、専門業者への依頼が必要です。
エラーコード表示や10年超の使用機器では、早期のプロ相談が時間と費用の節約につながります。給湯器詰まりの放置は故障の原因となるため、適切な対処法で迅速に解消することが重要です。

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