給湯器のお湯が塩素臭い時と臭くない時がある|何が原因?

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お客様
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昨日は平気だったのに、今朝のお風呂だけやたら塩素臭い…給湯器壊れたのかな?

お湯の救急車
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故障ではありません。朝の嗅覚の鋭さと配管の水の滞留が原因です。

給湯器から出るお湯の塩素臭が「ある時」と「ない時」があると感じたことはありませんか。

朝は強く感じるのに昼間は気にならない、夏だけ臭いが強い、昨日は平気だったのに今日は気になる…このような変動には、実は明確な理由があります。

この記事では、給湯器のお湯の塩素臭に変動が生じる原因と、その対策方法を分かりやすく解説します。

この記事の監修者
私がお答えます!
太田 雄冴
お湯の救急車 代表
  • 作業歴8年
  • 対応実績年間3,000件以上
  • 保有資格:第二種電気工事士/ガス消費機器設置工事監督者/ガス可とう管接続工事監督者/ガス機器設置スペシャリスト
  • 即日対応保証 30分以内返信/3時間以内現地到着

豊富な経験をもとに、お客様のご要望に寄り添い、最適なプランをご提案します。価格面でも、お客様のニーズに合わせた柔軟なご相談が可能です。確かな実績ときめ細やかな対応で、お客様に安心と満足をお届けできるよう心がけております。

なぜ給湯器のお湯は水道水より塩素臭いのか

給湯器から出るお湯が冷たい水道水より塩素臭く感じられるのは、温めることで塩素が蒸発しやすくなり、臭いが強く感じられるためです。

水道水に含まれる塩素(カルキとも呼ばれる消毒成分)は、水温が上がると気体となって空気中に出ていく性質があります。大学の研究によると、水道水を加熱すると温度上昇とともに塩素が揮発する反応が進み、この揮発する過程で特に臭いが目立つようになると報告されています。

つまり、給湯器で温められたお湯は、塩素が蒸発している最中にあるため、冷水よりも塩素臭が強くなるのです。これは給湯器の故障ではなく、化学的に当然の現象です。

季節で給湯器のお湯の塩素臭が変わる仕組み

夏場は水道局が通常より多くの塩素を水道水に入れているため、給湯器のお湯も塩素臭が強くなります。

水道局によると、水温が高い夏は水の中で細菌が増えやすく、消毒効果が落ちやすくなるため、安全な水質を保つために塩素の量を増やしているとのことです。また、雪解けの時期や大雨の後など、川や湖の水質が悪化した時にも塩素量を増やすことがあります。

冬場は水温が低く細菌も増えにくいため、塩素の注入量は少なめで済みます。このような季節的な調整により、同じ給湯器でも時期によって塩素臭の強さが変わるのです。

夏は水道局が細菌増加を防ぐため塩素量を増やすため、季節や水質に応じた調整で給湯器のお湯の塩素臭が強くなることがあります。

朝一番の給湯器のお湯が特に塩素臭い理由

水道局の報告によると、人間の鼻の感度は朝起きたときが最も高いとされています。日中は様々な臭いに慣れている(順応している)状態ですが、朝はその慣れがリセットされるため、給湯器から出るお湯の塩素臭をより強く感じやすくなります。

さらに、朝一番や長時間水道を使わなかった後は、配管の中で水が動かずに溜まっている状態になり、塩素の濃度や水質が変化することも影響します。これが「朝のお湯だけ塩素臭い」と感じる大きな要因です。

人によって給湯器のお湯の塩素臭の感じ方が違う

同じ濃度の塩素でも、人によって臭いの感じ方には大きな個人差があります。水道局も「気候や体調によって、塩素臭の感じ方が変わることがある」と説明しています。

そのため、家族の中で「今日の給湯器のお湯は臭い」と感じる人と「気にならない」という人がいても、それは正常なことです。体調が悪い時や疲れている時は、普段より臭いに敏感になることもあります。

給湯器や配管の状態も塩素臭に影響する

自宅と浄水場の距離で臭いが変わる

浄水場に近い地域ほど、塩素の濃度が高い状態で給湯器に水が届くため、お湯の塩素臭を感じやすくなります。水道管を流れる間に塩素は少しずつ使われていくため、浄水場から遠い地域では塩素臭が弱くなる傾向があります。

引っ越しや勤務先の変更で「給湯器のお湯の臭いが変わった」と感じる場合、この距離の違いが影響している可能性が高いです。

給湯器の配管が古いと臭いが強くなることも

長く使っている給湯器では、配管の内側に付いた汚れや金属の成分が塩素と反応して、臭いが強くなることがあります。特にエコキュートのようにお湯を溜めておくタイプの給湯器では、タンク内に汚れやカビ、細菌が溜まると臭いの原因になります。

また研究によると、配管の材質や水温によって塩素の減り方が違うことも分かっており、給湯器の配管状態が塩素臭の変動に影響を与えています。

給湯器のお湯の塩素臭を減らす方法

塩素臭が気になる場合、以下の方法で軽減できます。

対策方法効果と方法
冷やす20℃以下に冷やすと塩素臭が気にならなくなる。冷蔵庫や氷を使用
沸騰させるやかんで5分以上しっかり沸騰させると塩素が飛ぶ
レモン汁を加える数滴入れるとビタミンCが塩素を分解する
浄水器を使うフィルターで塩素を取り除ける
給湯器の手入れタンクの水抜き・配管の洗浄で汚れを除去

ただし注意点として、塩素を取り除いた水は消毒効果がなくなるため菌が増えやすく、できるだけ早く使い切る必要があります。

給湯器のメンテナンスについては、エコキュートの場合はタンクの定期的な水抜き、追い焚き機能がある給湯器では配管の洗浄(酸素系漂白剤を使用)が効果的です。

まとめ:給湯器のお湯の塩素臭変動は自然な現象

給湯器のお湯が塩素臭い時と臭くない時があるのは、温度による塩素の蒸発、季節ごとの塩素投入量の調整、朝の鼻の感度、個人の体調、浄水場からの距離、給湯器の配管状態など、複数の要因が重なって起こる現象です。

水道法という法律により、水道水には必ず一定量以上の塩素を入れることが義務付けられており、塩素臭がある水道水は安全基準を満たしている証でもあります。ただし、どぶのような臭いや下水のような不快な臭いがする場合は、別の衛生上の問題がある可能性があるため、すぐに水道局に連絡することをおすすめします。

給湯器のお湯の塩素臭が気になる場合は、冷やして飲む、浄水器を使う、定期的に給湯器の手入れをするなどの方法を試してみてください。

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