給湯器の温度計が壊れてる?|設定42度なのに体感38度くらいしかない

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給湯器42度に設定してるのに、体感38度くらいしかない…温度計壊れてるのかな

お湯の救急車
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実は42度設定自体が低すぎる可能性大。メーカー推奨は50〜60度設定です。

給湯器のパネルで42度に設定しているのに、実際にお風呂に入ると38度くらいにしか感じない――このような温度差に悩んでいる方は少なくありません。

設定42度なのに体感38度程度と感じる場合、温度計の故障を疑いたくなるものですが、実は必ずしも故障とは限りません。この温度のズレには、給湯器の仕組みや使い方に関わる複数の原因が隠れているのです。

本記事では、設定温度と体感温度に差が出る理由と、本当に温度計が壊れているのかを見極める方法を解説します。

この記事の監修者
私がお答えます!
太田 雄冴
お湯の救急車 代表
  • 作業歴8年
  • 対応実績年間3,000件以上
  • 保有資格:第二種電気工事士/ガス消費機器設置工事監督者/ガス可とう管接続工事監督者/ガス機器設置スペシャリスト
  • 即日対応保証 30分以内返信/3時間以内現地到着

豊富な経験をもとに、お客様のご要望に寄り添い、最適なプランをご提案します。価格面でも、お客様のニーズに合わせた柔軟なご相談が可能です。確かな実績ときめ細やかな対応で、お客様に安心と満足をお届けできるよう心がけております。

そもそも42度設定が低すぎる可能性|メーカー推奨温度を確認

実は、給湯器本体を42度に設定すること自体が間違っている可能性があります。リンナイやノーリツなどの主要メーカーは、混合栓を使用する場合、給湯器本体の設定温度として50度~60度を推奨しています。

多くの方が誤解しているのは、「42度で入りたいから給湯器も42度に設定する」という考え方です。しかし給湯器の仕組みは、高温のお湯を作ってから蛇口や混合栓で水と混ぜて適温にする設計になっています。メーカーが50度以上を推奨する理由は、給湯器と水道水の温度差が10度程度あると、混合栓での温度調整がスムーズに行え、給湯器への負荷も少なくなるためです。

日本ガス石油機器工業会の基準書でも、標準的な沸き上げ温度として40度を基準としていますが、これは混合後の温度を指しています。リンナイの調査によると、実際に浴槽のお湯として42度が最も多く選ばれていますが、これは混合栓で調整した結果の温度です。

さらに重要なのは、42度以下の低い設定では燃焼回数が増加し、給湯器の故障リスクが上がるという点です。設定42度で体感38度に感じるなら、まずは給湯器本体を50度程度に上げてから、混合栓で42度に調整する使い方に変更してみましょう。

設定温度と体感温度にズレが生じる3つの要因

給湯器を42度に設定していても体感で38度程度に感じる場合、故障以外に以下の要因が考えられます。

配管の長さと季節の影響が最も大きな要因です。給湯器から浴室まで配管が長い場合、特に冬場は配管内でお湯が冷めてしまいます。室温が低い環境では、配管を通る間に数度下がることも珍しくありません。逆に夏場は配管が温まっているため、設定温度より高く感じることもあります。

次に、給水温度の季節変動も影響します。日本ガス石油機器工業会の基準では給水温度を15±10℃としていますが、実際には夏は20度以上、冬は5度以下になることもあります。給湯器は給水温度を基準に加熱するため、冬場の冷たい水を42度まで上げるのは夏場より負荷が大きく、安定しにくいのです。

同時使用による水圧変化も見逃せません。キッチンや洗面所など他の場所でお湯を使うと、水圧が下がって浴室の温度が一時的に低下します。これは故障ではなく、給湯器の容量と配管システムによる一時的な現象です。

温度計(サーミスタ)が本当に壊れている時の見分け方

一方で、給湯器内部の温度センサー(サーミスタ)の故障も考えられます。設定温度と実際のお湯の温度に継続的な差が生じるのは、サーミスタ故障の代表的な症状です。

故障かどうかを見分けるポイントは以下の通りです。

  • お湯の温度が不安定で、同じ設定なのに突然熱くなったりぬるくなったりする
  • エラーコード312、313などが頻繁に表示される
  • 以前は問題なかったのに、急にお湯の出が悪くなった
  • 設定を変更しても温度が全く変わらない

サーミスタが故障する主な原因は経年劣化です。日本ガス石油機器工業会の基準では、給湯器の設計上の標準使用期間は10年間とされており、8年を過ぎると部品の劣化による故障や不具合が増加します。その他、配線接続部の緩みや腐食、水漏れによる水の侵入なども故障の原因となります。

修理か交換か|費用と判断基準を理解する

温度センサーが故障している場合、修理するか給湯器ごと交換するかの判断が必要です。

サーミスタの交換費用は2万円~3.5万円、制御基板の交換が必要な場合は3万円~6万円程度です。これに出張診断料(5千円~1万円)が加算されます。

判断の目安として、修理費用が給湯器本体の購入価格の50%を超える場合は交換を検討すべきとされています。また使用年数が10年以上の場合、一箇所を修理してもすぐに別の箇所が故障するリスクが高いため、交換の方が経済的です。

判断基準修理を選ぶケース交換を選ぶケース
使用年数7年未満10年以上
修理費用本体価格の50%未満本体価格の50%以上
故障頻度初めての大きな故障何度もエラーが出る
保証状況保証期間内保証期間外

なお、メーカー保証は一般品で1年間、BL認定品で2年間ですが、5年延長保証(最大8千円)や10年保証(最大4.1万円)なども用意されています。故障が増える7年目以降をカバーする延長保証の検討も有効です。

まとめ|設定温度の見直しから始めよう

給湯器を42度に設定しているのに体感で38度程度にしか感じない場合、まず試すべきは給湯器本体の設定を50度~60度に上げることです。メーカー推奨の使い方は、給湯器で高温のお湯を作り、混合栓で適温に調整する方法です。この方が給湯器への負荷が少なく、温度も安定します。

設定を変えても改善しない場合や、温度が不安定でエラーコードが頻繁に出る場合は、温度センサーの故障を疑いましょう。特に使用年数が8年以上なら、経済産業省の長期使用製品安全点検制度でも推奨されている通り、専門業者による点検を受けることをおすすめします。

温度の違和感を放置すると、やけどなどの事故リスクや給湯器の寿命短縮につながります。まずは設定温度の見直しを行い、それでも解決しない場合は早めに専門業者へ相談しましょう。

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