お湯がヌルヌルする|給湯器の配管から何か出てる?

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お客様
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お風呂のお湯、なんか最近ヌルヌルするんだよね…水質が悪いのかな?

お湯の救急車
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それ、給湯器の配管から出てる汚れです。放置すると感染症のリスクもありますよ。

お風呂のお湯がヌルヌルする、触るとなんだかぬめりを感じる――こんな経験はありませんか?

実はこのヌルヌルは単なる水質の問題ではなく、給湯器の配管内部から出てきている汚れが原因です。目に見えない配管の中で何が起きているのか、そして放置するとどんな危険があるのか。

この記事では、お湯がヌルヌルする原因と、すぐにできる対処法について詳しく解説します。

この記事の監修者
私がお答えます!
太田 雄冴
お湯の救急車 代表
  • 作業歴8年
  • 対応実績年間3,000件以上
  • 保有資格:第二種電気工事士/ガス消費機器設置工事監督者/ガス可とう管接続工事監督者/ガス機器設置スペシャリスト
  • 即日対応保証 30分以内返信/3時間以内現地到着

豊富な経験をもとに、お客様のご要望に寄り添い、最適なプランをご提案します。価格面でも、お客様のニーズに合わせた柔軟なご相談が可能です。確かな実績ときめ細やかな対応で、お客様に安心と満足をお届けできるよう心がけております。

お湯がヌルヌルする正体は給湯器の配管汚れ

お湯がヌルヌルする主な原因は、給湯器の追い焚き配管内部に蓄積した汚れです。追い焚き配管とは、浴槽のお湯を給湯器に循環させて温め直すための管のことを指します。

追い焚き機能を使うたびに、入浴中に体から出る皮脂や汗、石けんカス、垢などが少しずつ配管の内壁に付着していきます。この汚れは一度の入浴では目立ちませんが、日々蓄積されることで、やがて配管内部全体を覆う膜のような状態になってしまうのです。

厚生労働省の公式ページでも、追い焚き配管の汚れについて注意喚起がなされています。配管内部は常に高温多湿で、特に25〜45℃という温度環境が保たれるため、雑菌にとって非常に繁殖しやすい条件が整っているのです。

バイオフィルムという厄介な膜が配管内で増殖

お湯のヌルヌルの正体は「バイオフィルム」と呼ばれるものです。バイオフィルムとは、細菌やバクテリアが配管内の皮脂や石けんカスを栄養源にして増殖し、自分たちを守るために分泌する膜状の物質のことです。台所の排水口や浴室のヌメリも、同じバイオフィルムが原因で発生します。

給湯器の配管内部に形成されたバイオフィルムは、通常の塩素消毒では除去が困難という特徴があります。膜の中に雑菌が守られた状態で存在しているため、表面だけを消毒しても内部の菌は生き残ってしまうのです。

このバイオフィルムは給湯器の配管という目に見えない場所で静かに成長を続け、追い焚きのたびに剥がれた破片がお湯に混ざって浴槽に放出されます。お風呂のお湯がヌルヌルする感覚は、まさにこのバイオフィルムが配管から出てきている証拠なのです。

放置は危険!レジオネラ症という感染症のリスク

配管のヌルヌルを「ただの汚れ」と甘く見てはいけません。最も懸念されるのがレジオネラ症という感染症です。レジオネラ症は、厚生労働省の資料でも警告されている、感染症法の四類感染症に分類される深刻な病気です。

レジオネラ属菌は、バイオフィルムの中で繁殖する細菌の一種で、36℃前後の温度で最も活発に増殖します。この菌は浴槽から立ち上る湯気や、目に見えない細かい水滴(エアロゾルと呼ばれます)を吸い込むことで肺に入り込み、感染を引き起こします

感染すると2〜10日の潜伏期間を経て、悪寒、高熱、全身のだるさ、頭痛、咳、呼吸困難などの症状が現れます。重症化すると肺炎を起こし、数日で命を落とすケースも報告されているのです。

特に注意が必要なのは、高齢者、乳幼児、糖尿病や心臓病などの基礎疾患がある方、免疫力が低下している方です。これらの方々は感染のリスクが高く、重症化しやすい傾向があります。

また、厚生労働省のデータでは、浴槽のお湯を2日以上使用すると細菌数が100倍以上に増加することが明らかになっています。お湯の再利用や追い焚きの繰り返しは、レジオネラ菌の温床となるため非常に危険です。

給湯器の配管洗浄は定期的に行うことが重要

お湯のヌルヌルを防ぎ、安全な入浴環境を保つためには、給湯器の配管洗浄が欠かせません。厚生労働省追い焚き配管の掃除を1〜2ヶ月に1回行うことを推奨しています。

自分でできる給湯器の配管洗浄方法

1つ穴タイプ(強制循環型)の給湯器の場合、以下の手順で配管洗浄ができます。

  1. 浴槽に残り湯を循環口(お湯が出入りする穴)の上5〜10cm程度まで残す
  2. 酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)を200Lのお湯に対して200〜300g投入する
  3. 給湯器を40〜50℃に設定して追い焚き運転を行う
  4. 2〜6時間つけ置きする(一晩置くとより効果的)
  5. 再度追い焚きを行った後、排水してすすぐ

酸素系漂白剤は40℃以上で効果が高まり、塩素系漂白剤より臭いが少なく環境にも優しい特徴があります。分解後は水と炭酸ソーダになるため安全性も高い洗浄剤です。

市販の風呂釜洗浄剤を使用するのも効果的です。ジョンソン「スクラビングバブル ジャバ」や木村石鹸「湯ドロハンター」などが人気製品として知られています。

日常的に実践すべき予防策

項目推奨頻度目的
循環フィルターの掃除1〜2週間に1回目詰まり防止・雑菌繁殖の抑制
追い焚き配管の洗浄1〜2ヶ月に1回バイオフィルムの除去
浴槽のお湯交換毎日レジオネラ菌増殖の防止

浴槽のお湯は毎日交換することが基本です。2日以上経過したお湯は細菌数が急増するため、追い焚きでの再利用は避けましょう。また、入浴後は浴室の換気を徹底し、湿度を下げることで雑菌の繁殖を抑えることができます。

循環フィルター(お湯の出入り口にあるフィルター)は1〜2週間に1回取り外して水洗いし、髪の毛やゴミを除去してください。これだけでも配管への汚れの侵入を大幅に減らせます。

専門業者への依頼も検討を

自分での洗浄で改善しない場合や、築年数が古く配管の汚れが深刻な場合は、専門業者による配管洗浄を検討しましょう。一戸建ての場合、費用相場は2万〜5万円程度で、高圧洗浄や薬品洗浄によって配管内部を徹底的にきれいにすることができます。

給湯器本体の設計標準使用期間は10年とされており、10年を超えた給湯器は配管の劣化も進んでいる可能性があります。定期点検と合わせて配管の状態も確認してもらうと安心です。

まとめ:お湯のヌルヌルは配管からの危険サイン

お湯がヌルヌルするのは、給湯器の追い焚き配管内部に発生したバイオフィルムが原因です。このバイオフィルムには、重大な健康被害をもたらすレジオネラ菌をはじめとする雑菌が大量に潜んでおり、放置すると感染症のリスクが高まります。

厚生労働省が推奨する1〜2ヶ月に1回の配管洗浄、循環フィルターのこまめな掃除、そして毎日のお湯交換を習慣化することで、清潔で安全な入浴環境を保つことができます。お湯のヌルヌルは給湯器の配管から出ている危険なサインだと認識し、早めの対策を心がけましょう。もし自分での対応が難しい場合は、専門業者に相談することをお勧めします。

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