追い焚き1・2・3回と湯はりはどっちが安い?回数別の計算方法

追い焚き1・2・3回と湯はりを温度差で比較する記事のサムネイル

追い焚きは「何回まで」と回数だけでは決められません。比べるのは、追い焚きごとの温度差の合計と、新しい水を設定温度まで上げる温度差です。

同じ湯量なら、温度低下が小さい追い焚きは水道代が増えない分、湯はりより安くなりやすいです。ただし、深く冷めるたびに何度も温めると必要な熱量が積み上がり、差は小さくなります。

まず浴槽の湯量、現在温度、設定温度を確認します。料金は検針票のガス単価と地域の水道・下水道料金へ置き換えます。におい、濁り、ぬめりなどがある残り湯は、節約だけで使い続けないでください。

ガス臭い、焦げ臭い、黒煙、エラー表示がある場合は料金比較を中断します。ガス臭いときは火気を使わず、照明や換気扇などのスイッチにも触れず、契約先のガス事業者へ連絡してください。

先に確認するポイント
  • 浴槽の湯量、現在温度、設定温度をそろえる。
  • 1回ごとに何℃上げるかを足し、合計の温度差を見る。
  • におい、ぬめり、濁りがあれば料金より水の状態を優先する。
この記事の監修者
私がお答えます!
太田 雄冴
お湯の救急車 代表
  • 作業歴8年
  • 対応実績年間3,000件以上
  • 保有資格:第二種電気工事士/ガス消費機器設置工事監督者/ガス可とう管接続工事監督者/ガス機器設置スペシャリスト
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追い焚きは何回まで?回数だけでは決められない

追い焚きが安くなりやすいのは、湯温の下がり方が小さいときです。お湯を少し温め直すだけなら、浴槽を空にして水から入れ直すより手間も少なく済みます。

ただし、ボタンを押した回数だけでは費用を比べられません。35℃から40℃へ3回温めるなら温度差の合計は15℃ですが、39℃から40℃へ3回なら合計3℃です。

「3回以上なら必ず湯はり」という全国共通の境目はありません。回数ではなく、各回の開始温度と設定温度の差を足して判断します。

追い焚きは、機種によっては湯量を変えずに設定温度まで温めます。一方、新しい湯はりは新しい水を温める熱量に加え、浴槽1杯分の水道・下水道料金も必要です。

そのため、同じ浴槽・同じ給湯器で比べるなら、合計の温度差、ガス単価、水道・下水道料金をそろえる必要があります。基本料金は1回ごとに足さず、増えた使用量に対応する従量分で比べます。

  1. 浴槽の湯量をリモコン設定や取扱説明書で確認する。
  2. 追い焚き前の温度と設定温度の差を回ごとに記録する。
  3. 新しい湯はりは水温から設定温度までの差と水道料金を比べる。

追い焚き1・2・3回と湯はりを同じ条件で比べる

下の表は、浴槽200L、設定40℃でそろえた熱量の試算です。1〜3回は毎回35℃まで冷めてから40℃へ戻す想定で、金額ではなく温めるために必要な熱量を比べます。

使い方温度条件合計温度差必要熱量
追い焚き1回35→40℃5℃約4.2MJ
追い焚き2回毎回35→40℃10℃約8.4MJ
追い焚き3回毎回35→40℃15℃約12.6MJ
新しく湯はり15→40℃25℃約20.9MJ+水200L

この条件では、追い焚き3回でも熱量は新しい湯はりより小さくなります。反対に、毎回30℃から40℃へ3回温めると合計30℃、約25.1MJとなり、新しい湯はりの約20.9MJを上回ります。

つまり、境目を決めるのは回数ではなく温度差の合計です。実際のガス使用量は給湯器の熱効率でも変わるため、製品仕様や取扱説明書も確認してください。

浴槽200Lで追い焚き1回・2回・3回と新しい湯はりの必要熱量を比べる図
同じ3回でも開始温度が変われば必要熱量は変わります。

必要熱量は「湯量L×温度差℃×0.004186」で概算できます。都市ガス13Aの例では、ガス使用量は「必要熱量÷(45MJ/m³×給湯熱効率)」が目安です。

増えるガス代は、そのガス使用量に検針票の単位料金を掛けます。水道・下水道料金は地域や使用量で変わるため、自治体の料金表や計算ページで浴槽分の増加額を確認しましょう。

たとえば追い焚き2回なら、開始温度が35℃と37℃だった場合、合計温度差は5℃+3℃の8℃です。「2回だから1回分の2倍」とは限りません。

湯量・現在温度・設定温度・単価を確認して追い焚き費用を比べる手順
湯量と温度差をそろえ、検針票の単価へ置き換えて比較します。

時間差と季節は温度差の目安として使う

同じ家庭でも、夏と冬では判断が変わります。冬場はお湯が冷めやすいため、同じ時間差でも追い焚き前の温度が低くなることがあります。

短時間差なら、浴槽のふたを閉めて温度低下を抑えます。ただし、時間だけで決めず、入浴前に湯をかき混ぜて温度を確認してください。

経過時間は温度差を予想する手掛かりであり、費用の境目ではありません。浴槽の保温性、ふたの有無、室温、湯量で冷め方は変わります。

入浴の間隔が空く日は、各回の開始温度を記録すると比較しやすくなります。温度差が小さければ追い焚き、差が大きく積み上がるなら新しい湯はりも計算します。

家族が続けて入れる日は、入浴間隔を短くしてふたを閉めると追い焚きに必要な熱量を抑えやすくなります。資源エネルギー庁も、入浴間隔を空けない省エネ行動を案内しています。

冬場は表面と底で温度差が出ることもあるため、入浴前に軽くかき混ぜます。感覚だけでなく温度表示や浴槽用温度計を使うと、自宅の条件に近い計算ができます。

夏場でも、におい、濁り、ぬめり、浮遊物がある残り湯は、温度が高くても費用比較から外します。料金と水の状態は別々に判断しましょう。

水の状態は料金比較と分けて判断する

追い焚きは、浴槽のお湯を循環させて温め直す仕組みです。同じお湯を長く残すほど、皮脂や石けんカス、入浴剤の成分が浴槽や循環経路に残りやすくなります。

追い焚きで温度は戻せても、お湯の汚れがなくなるわけではありません。におい、濁り、ぬめり、浮遊物がある場合は、節約目的で再利用しないでください。

一晩置いた残り湯や、いつ入れたか分からないお湯も、回数だけで判断しません。水の状態に不安があるときは新しい湯へ替え、浴槽と循環口を確認します。

補足入浴剤を使った場合は、給湯器の取扱説明書と入浴剤の表示を確認します。追い焚きや残り湯の洗濯利用ができるかは、製品ごとに異なります。

入浴人数が多い日や浴槽掃除まで時間が空いた日は、料金より目で見える状態を優先します。異常がなければ、次に温度差と水道料金を比べます。

循環口のフィルターに髪の毛や汚れが付いていると、追い焚きの効きが悪くなったり、浴槽へ汚れが戻ったりします。張り替えを選ぶ日でも、浴槽を流すだけでなく循環口まわりを確認しておくと、次回の追い焚き判断もしやすくなります。

追い焚きでよいケースと湯はりを選ぶケース

判断点を先に確認します。迷ったら、費用だけでなく「温度差」「水の状態」「異常の有無」で分けます。下の表は、家庭で判断するときの目安です。

確認した状態選び方理由
温度低下が小さい追い焚きを計算必要熱量が小さい
温度差が大きく積み上がる湯はりも計算熱量差が縮まる
におい・濁り・ぬめり再利用しない料金比較の対象外
異臭・黒煙・エラー使用を止める安全確認を優先

追い焚きを選びやすいのは、湯温の低下が小さく、お湯の状態に違和感がない場合です。家族の入浴順を近づけると、温度差の合計を小さくできます。

新しい湯はりも比べるのは、深く冷めた湯を何度も温め、温度差の合計が大きくなる場合です。水の状態に不安がある場合は、費用計算をせず新しい湯へ替えます。

家族全員が同じ時間帯に入れる日は、入浴順を詰め、浴槽のふたを閉めるのが現実的です。生活時間が合わない日は、1週間だけ開始温度と回数を記録して比較してください。

家庭内のルールは「3回で張り替え」のような回数固定ではなく、「水の状態を確認し、温度差の合計が大きい日は両方を計算する」と決めると誤解を減らせます。

給湯器タイプで判断が変わる場合もある

判断点を先に確認します。ガスふろ給湯器の追い焚きと、エコキュートなどの高温差し湯では、仕組みが違います。浴槽のお湯を循環させるのか、高温のお湯を足すのかで、向いている場面が変わります。

電気温水器やエコキュートは、追い焚きより高温差し湯の方が合う場合があります。給湯器の種類が分からないときは、浴室リモコン、屋外機のラベル、取扱説明書を確認してください。

ガス給湯器でも、循環口フィルターの汚れや水位不足があると、追い焚きが正常に働かないことがあります。温まりにくい、エラーが出る、循環口から汚れが出るときは、取扱説明書の範囲で確認し、改善しなければ点検を依頼します。

自動湯はり、保温、追い焚き、高温差し湯は、リモコン上では似た使い方に見えても内部の動きが違います。古い機種では保温の効きが落ちていることもあるため、以前より温まりにくいと感じたら、使い方だけでなく機器側の状態も確認します。

追い焚きを押しても設定温度まで上がらない場合は、節約以前に不具合の可能性があります。水位不足、フィルター詰まり、循環アダプターの汚れ、リモコン設定の誤りを確認し、それでも改善しないときは点検の対象です。

節約より安全確認を優先するサイン

追い焚きや湯はりの費用差より、先に確認すべき症状があります。次のような状態では、入浴や追い焚きを続けず、給湯器の状態を確認してください。

  • ガス臭い、焦げ臭い、黒煙がある
  • リモコンにエラー表示が出ている
  • 循環口から汚れやぬめりが出る
  • 追い焚きしても温度が上がらない

ガス臭い場合は、火気と電気スイッチを使わないでください。窓や戸を開け、可能ならガス栓を閉め、その場を離れて契約先のガス事業者へ連絡します。

追い焚きだけが不調なら、循環口フィルターや水位不足が原因のこともあります。ただし、何度も同じ症状が出るときは、部品劣化や給湯器本体の不具合も考えます。

相談するときは、症状が出た時間、追い焚き回数、浴槽の水位、リモコンの表示、給湯器の型番をメモしておくと説明がスムーズです。写真を残す場合は、エラー番号、循環口、屋外機のラベルを撮っておくと原因の切り分けに役立ちます。

ガス機器は、費用の安さだけで使い続けると判断を誤ることがあります。異臭、異音、黒いすす、頻繁なエラーがある場合は、追い焚きと湯はりの比較を中断し、安全確認を先に進めてください。

追い焚き回数は合計の温度差と水の状態で判断する

追い焚きとお湯はりのどちらが安いかは、回数だけでは決まりません。浴槽の湯量と温度差の合計をそろえて比べることが基本です。

追い焚き1・2・3回は、各回の開始温度が違えば必要な熱量も変わります。湯はり側には、新しい水を温めるガス代と浴槽分の水道・下水道料金を入れてください。

におい、ぬめり、濁り、浮遊物があるお湯は、料金より水の状態を優先します。給湯器のエラーや異臭がある場合は、節約判断を止めて安全確認へ切り替えてください。

まず1週間、追い焚き前の温度と回数を記録し、検針票の単価へ置き換えます。温まりにくい、循環口から汚れが出る、同じエラーを繰り返す場合は、型番と使用年数を控えて相談しましょう。

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