
一人暮らしだけど、24号給湯器の方がいいよね?

実は逆です。一人暮らしなら16号で十分。24号は初期費用が1~2万円高いだけで光熱費もほぼ変わりません。
一人暮らしの賃貸物件やマンションを探す際、給湯器の号数について気になったことはありませんか?
不動産資料に「24号給湯器」と記載されていると、なんとなく性能が良さそうに感じるかもしれません。しかし実際には、一人暮らしで24号は必要なのでしょうか?また、一般的な16号と比べて光熱費はどれくらい違うのでしょうか?
この記事では、一般社団法人日本ガス石油機器工業会やLIXIL、リンナイなどの公的機関・メーカーのデータをもとに、給湯器選びで損をしないための情報を解説します。
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そもそも給湯器の「号数」とは?一人暮らしに24号は必要ない理由
給湯器の号数とは、1分間に供給できるお湯の量(リットル)を示す数値です。24号なら1分間に24リットル、16号なら16リットルのお湯を出せる能力があります。
一般社団法人日本ガス石油機器工業会の公式サイトによると、給湯器の号数選びには明確な目安があります。同工業会が公開している「家庭用ガス給湯機選び方ガイド」では、「一人暮らしや二人暮らしは16号、3人以上の世帯は20~24号が推奨」と明記されています。
24号給湯器はファミリー世帯向けの標準スペックで、キッチンで料理をしながら同時にシャワーを使う、といった複数箇所での同時使用を前提に設計されています。しかし一人暮らしでは、シャワーを浴びながらキッチンで洗い物をする場面はほとんどありません。

LIXILの給湯器選び方ガイドでも、一人暮らし世帯には16号で十分という見解が示されています。総務省統計局の家計調査データを見ると、一人世帯の平均的な湯使用量は1日100~150リットル程度で、16号給湯器で問題なくまかなえる範囲です。
16号と24号、光熱費の差は実は年間数百円程度
多くの方が最も気にするのが「光熱費は安くなるのか」という点でしょう。結論から言うと、使用するお湯の量が同じであれば、16号と24号で光熱費の差はほとんど生じません。
リンナイの公式サイトでは、給湯器の号数と給湯能力の関係について詳しく解説されています。それによると、給湯器の熱効率は最新モデルであれば号数に関わらずほぼ同等で、年間の光熱費差は数百円程度にとどまるとされています。
なぜ差が小さいのか、その理由は以下の通りです。
- 給湯器の号数が大きくても小さくても、出すお湯の量と温度が同じなら消費するガス量も同じ
- 24号は発熱能力が大きいため短時間で大量のお湯を出せるが、総消費エネルギーは変わらない
- 浴槽への湯はり時間が数分早くなる程度の違いで、日常生活での実感差は限定的
日常的な一人分の使用量であれば、16号から24号へグレードアップしても光熱費の節約効果はほぼ得られないのが実態です。むしろ、給湯器の製造年や機種による効率差の方が、号数による差よりも大きい場合があります。
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本体価格の差は1~2万円、回収には20年以上かかる計算
光熱費の差が小さい一方で、見逃せないのが初期コストの違いです。給湯器本体の価格は、24号の方が16号よりも1~2万円程度高額になる傾向があります。これは、給湯能力が大きい分、バーナーや熱交換器などの部品が大型化し、製造コストがかかるためです。
項目 | 16号給湯器 | 24号給湯器 |
---|---|---|
給湯能力 | 16L/分 | 24L/分 |
一人暮らし適性 | ◎ 十分 | △ オーバースペック |
年間光熱費差 | — | +数百円程度 |
本体価格差 | — | +1~2万円高い |
同時使用対応 | 1箇所 | 複数箇所 |
仮に年間光熱費の差が500円だったとしても、本体価格差の1万円を回収するには20年かかる計算です。一般的な給湯器の寿命は10~15年程度とされているため、一人暮らしで24号給湯器を選ぶ経済的メリットはほぼありません。
メンテナンス費用や修理パーツ費については号数による大きな違いはありませんが、最初の導入段階で適切な号数を選ぶことが、長期的な節約につながります。
実際の使い勝手は?専門機関と利用者の評価
住宅設備メーカーや賃貸管理会社も、一人暮らしには16号給湯器を推奨しています。実際の使い勝手について、専門業者の調査や利用者の声を見てみましょう。
専門業者の実測値によると、24号を導入した場合でも「浴槽への湯はりスピードが数分早い」程度の違いで、日常生活での体感差は限定的です。シャワー・洗面・キッチンでの単独使用であれば、16号で不便を感じることはほとんどありません。
調査資料によると、利用者からは以下のような評価が寄せられています。
- 一人暮らしで16号を使用して不便を感じたことはない(多数意見)
- 「冬場のシャワー時だけ24号だと快適」という声もあるが、16号でも十分という評価が大半
- 賃貸管理会社や住宅機器メーカーも「サイズアップによる過剰性能よりも適正利用を推奨」と明記
日本ガス石油機器工業会や各メーカーは、無駄な性能アップよりも、生活スタイルに合った適正な号数選びを重視するという方針を明確にしています。一人暮らしで24号給湯器を選ぶべきケースは、将来的に同居人が増える予定がある場合や、浴室とキッチンで頻繁に同時使用する特殊な生活スタイルの場合に限られます。
まとめ:一人暮らしなら16号で十分、24号は経済的に無駄
一人暮らしで24号給湯器を選ぶことは、多くの場合オーバースペックであり、経済的なメリットもほとんどありません。
16号と24号の光熱費差は年間数百円程度と限定的で、むしろ本体価格の差額1~2万円の方が家計への影響は大きくなります。一般社団法人日本ガス石油機器工業会やLIXIL、リンナイなどの専門機関・メーカーも、一人暮らしには16号給湯器を推奨しており、実際のユーザー評価でも不便を感じるケースは稀です。
給湯器を新規導入・交換する際は、「号数が大きい方が良い」という思い込みを捨て、現在の生活スタイルに合った適正な号数を選ぶことが、長期的なコスト削減と快適な暮らしにつながります。一人暮らしであれば、16号給湯器で十分に快適な生活を送れることを覚えておきましょう。
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